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2008年06月29日/ カラクイのおはなし

三線の調弦部分を担うカラクイ。
ギターのペグに比べると非常に原始的なのですが、上手く摩擦を利用して弦を巻いております。
最初の加工時に棹としっかりフィットするようになんどもヤスリがけをして形を整えるのはもちろんの工程。
新品の状態で調弦をする際にスムーズに回転し、意とする音でピタリと止まるように仕上げるのも当たり前。
遊び三線広場が松脂を付けてお届けするのはその後もずっと使いやすいカラクイである為なのです。
練習して、カラクイをその都度調弦し回して行けばカラクイは少しずつではありますが磨り減ります。

(上記写真の中央と右のカラクイは2年ほど使用して細くなった物。交換のご依頼を頂いたお客様の三線のカラクイです。左は使用前のカラクイです)
その時に松脂を擦りつけ、再度装着すればある程度の細さまでは対応できます。
その時松脂がなければどうなるか?
やはりカラクイを変えるしかないでしょう。
近くに三線屋さんがあれば良いですけどなければ取り寄せて自分でヤスリで削って調整する。
大変だし自分で出来る方は少ないでしょう。
そこで
「調弦も上手く出来ないしや~めた
」となってしまえばせっかく練習してきた事も水の泡です。
「きちんとカラクイを削っていれば松脂は必要ない
」そうおっしゃる方は三線をずっと使い続けたことや数年に渡って練習されたご経験が無いのでしょう。
三線が消耗品で2,3ヶ月に一度変えるモノであれば別に松脂など必要ないと思います。
三線はそんな消耗品ではないですし、ご購入頂いた三線をなるべくベストな状態でずっと弾いて頂きたいと考えるのが
三線屋や教室の役目ではないのでしょうか?
ここ5年で全国のいろんな教室さんや、サークルさんを回らせて頂きました。
その際寄せられるご意見でやはりダントツに多いのが
「カラクイが滑って思ったところで止まってくれないんですよ
」というご意見。
カラクイを抜いて見てみれば見た目は綺麗に丸く仕上げられていますがとにかくなんの摩擦もなくどれだけ押し込んでもクルクル戻ってきてしまう。
「最初はちゃんと思ったところで止まってくれたし回しやすかったんですが3,4ヶ月経ったあたりからいくら押し込んでも滑るようになってきました」
そこで40のペーパーヤスリで表面に少しザラつきを出し更に松脂を付ける事でそのカラクイはどんな音あわせでも止まるようになりました。
以上の経験からも言えるのですが、あくまで棹の材質との相性でカラクイの磨き、削りは決まるので必ずしも表面がつるつるのカラクイが回しやすく使いやすいとは限りません。
うちの職人も言いますが大事なのは、
1、棹材質との相性でカラクイの削り具合を決める
2、カラクイは消耗品ではあるが、なるべくベストコンディションを長く保てるように仕上げる
に尽きます。
綺麗なカラクイの形にばかり拘ったり、写真の綺麗さや写り栄えばかりに拘ったり、完成時のカラクイの状態だけを見て松脂などの摩擦材は必要ないと言ってしまうのは、
あまりに視野が狭すぎますし、三線を長くご愛用頂く皆さんに対しての配慮に欠けているとしか思えません。
ましてや「松脂をセットで付属しているからカラクイの調整が悪い」
とイメージさせてしまうような短絡的かつ、一方的な視点での表記

とても遺憾です

そんな方やお店に何度でも言いたい

購入した一挺の三線でずっと練習する人たちの事を、深く、そして真剣に考えて下さいよ。




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